シルク・ドゥ・ソレイユ「ZED」
2010.01.11 Monday
年末に、
シルク・ドゥ・ソレイユの
「ZED」を観た。
すごかった。
こんなに心を揺り動かされたのは
いつ以来だろう。
20年以上前、
まだ私が高校生だったころ、
はじめて「夢の遊眠社」を観たときの
衝撃を、思い出した。
当時の私にとって、その舞台は、
ストーリー的にはちんぷんかんぷんで、
役者たちはやたら早口で飛び回っており、
「なんだかまったくわけがわからない」
という感じだったのだけれど、
にもかかわらず、
目の前に繰り広げられる世界に、
ただただ圧倒され、魅了させられ、
感動させられたのだった。
「ZED」の冒頭、
舞台をおおっていた布が
ぱーっと舞い降りて、
「アストロラーベ(天体観測儀)」
にインスピレーションを得て創られたという
舞台セットが現れた瞬間、
すでに私は涙していた。
「ZED」のために作られた専用劇場、
舞台美術、
ライティング、
衣装、
生の音楽、
そして、生身の人間がここまでできるのかという、
衝撃的でかつ華麗なアクロバットを披露する
アーティストたち。
その中の1つでも欠けると成り立たない、
すべてが融合された、
総合的な芸術世界が、
そこにはあった。
ショー終了後の鳴り止まない拍手。
繰り返されるカーテンコール。
そして、
観客の最大級の賛辞である、
スタンディングオーベーション。
多くの人と感動をわかちあう素晴らしさ。
最高の舞台に出会えて、
良かった。
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