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2020.07.05 Sunday

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    小笠原行きの船

    2009.07.06 Monday

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       年に一度、
      小笠原行きの船が
      八丈に寄港する。

      今年、夫が
      この船にのって
      小笠原を訪問することになり、
      先週、港まで
      見送りにいった。

      島に住んでいるけれど、
      港に来る機会は
      あまりない。

      上京時には
      飛行機を利用するし、
      島を去る人びとも
      ほとんどは
      飛行機で本土へと
      帰って行く。

      前に一度だけ、
      三宅島に帰る友人を
      港から見送ったことがあった。

      船の見送りは
      飛行機とは違い、
      なんだか趣があるなあと
      そのとき、思ったものだった。

      小笠原に行く船は、
      八丈に来る船よりも大きかった。

      入港してきた船に乗っている、
      東京からの乗客に手をふりながら、
      「ああ、こういうの、いいなあ」
      と思った。

      本土に住んでいる弟が
      八丈に遊びに来る時
      「島に行くなら、船でなくっちゃ」と
      あえて船便を予約した理由が
      わかった気がした。
      (結局船便は欠航で、飛行機で
      来たのだけれど)

      港は、
      小笠原に行く人びとと、
      その見送りの人たちで
      あふれかえっており、
      いつにない活気に
      満ち溢れていた。

      娘はそんな状況を
      楽しんでいるようだったが、
      (出港する船から投げられた
      テープを手に持てたのが
      うれしかったようだ)
      息子は
      「お父さんと一緒に行きたい」
      とずっと泣いていた。

      お父さんが行ってしまうのがさみしい、
      というのももちろんあるのだけれど、
      「自分も船にのりたかった」
      という気持ちも強かったようだ。

      娘もそれは同じで
      「いいなあ、船。
      のりたいなあ」
      と、何度も言っていた。

      竹芝から式根島へ行くだけで
      船酔いしてしまった私としては、
      小笠原までの長い距離を
      耐えられるかどうか
      まったく自信がないのだけれど、
      いつか、子どもたちを
      小笠原に連れて行ってあげたいなあ、と
      去りゆく船を見ながら思った。

      実現は、
      なかなか難しそうだけど。

      とりあえず、
      今度の帰省するときに、
      船便を使ってみるか。
      (子どもたちの船へのあこがれが、
      そこで消え去る可能性大)


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