島ぐらし雑記帖

東京の離島・八丈島に暮らして15年。
日々の出来事や感じたことなど、
つれづれに綴っています。
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「島の花火」の良さを再発見した夜


一昨日は、島の「納涼花火大会」でした。

夏といえば花火。
全国各所で大規模な花火大会が開催されますが、
そういった有名どころの花火大会に比べると、
現在の島の花火大会は、
派手さはなく、つつましやかなものです。

でもそれがかえって島らしくていいんじゃないかと、
今回の花火で、その良さを再発見した気がします。

なぜ「再発見」なのかというと、
そこには個人的な事情があります。

まだ島に住む以前の、10年くらい前のことですが、
ちょうどこの時期に島に遊びに来たことがあり、
そこではじめて、島の花火大会を体験したのです。

海辺に座って、
自分のすぐ真上に打ち上げられる花火をみた私は、
とても感激しました。

今までに見たどんな花火よりも素晴らしいと、
心底思いました。
(といっても、私が見たことがあるのは、
戸田橋花火大会熱海の花火大会くらいのものですが・・)

現在の島の花火大会は、
そのときに私がみたものとは
成り立ちが違っています。

詳しい経緯は知りませんが、
以前の花火大会は観光振興目的で、
自治体がからんで、
ある程度の予算をかけたものだったらしいのですが、
ある時からそれがなくなり、
その後は、「八丈島納涼花火大会実行委員会」という
島民の有志による団体の主催によって、
花火大会が開催されるようになったのです。

実行委員会のHPには
この花火大会の趣旨が次のように書かれています。

八丈島納涼花火大会は、
将来の担い手である子どもたちをはじめ、
町民の皆様や観光のお客様に
楽しい夏を過ごしていただきたいと思い、
島民手作りのイベントとして行っています。

八丈島納涼花火大会は、
みなさまの協賛により運営されております。
なにとぞご協力をお願いいたします。


資金源は、島民(島内企業含む)からの協賛(寄付)のみ。
当日の運営(設営・交通整理、駐車場整理等)も
すべてボランティアスタッフによってまかなわれています。

成り立ちが違うのだから、
内容にも差があって当然。

けれど去年までの私は、
最初にみた島の花火大会の印象が強かったため、
島に来てから花火大会に参加するたびに、
なんとなく物足りなさを覚えていたのでした。

そんな私の思いを打ち消してくれたのは、
今回の花火大会で私の後ろに座っていた
見知らぬ人の一言でした。

「むこうにもいろいろな花火大会があるけど、
この、のんびりした感じが、
ここらしくていいですよね〜」

夜空には、
パンパーンと、
ゆっくりのんびり「記念花火」があがっていました。

島の花火は、2部構成で打ち上げられます。

「記念花火」と島民の協賛による花火。

「記念花火」は、
たとえば「おばあちゃんの喜寿のお祝いに」といった記念に、
個人がお金を出して花火をうちあげてもらうのですが、
花火の一つ一つにメッセージがついており、
まずそれを読み上げてから、何発かの花火が
少し間隔をあけて、パーン・・・・・パーンとあがります。

たまにスターマインのようにパンパパパーンと
連続でパチパチあがることもありますが、
たいていはのんびり。

「もっと間合いをおかず、
連続してバンバン上げたほうがきれいなのに」
と思っていた私でしたが、
見知らぬ人の一言で、はっと気づきました。

そうか、私の楽しみ方が間違っていたんだ。

スポンサーのたくさんついた、
豪華な花火大会とは違うよさが
ここにはあるじゃないか。

打ち上げの数時間前から催される、
特設ステージでの太鼓や踊りや歌。

顔見知りが出店している
手作りの味わいのある露店の数々。

子どもたちに配布される
無料の風船とすいか。

見上げれば
満天の星空。

そして周囲には、
ビール片手に、
この時間を心から楽しむ島民たち。

駐車場の心配をすることもなく、
場所取りにやっきになることもなく、
ゆったりと花火を楽しめるとは、
なんとぜいたくなことか。

そしてふと気づいたのです。

多少予算的なことが変わったとはいえ、
私が以前見た島の花火大会と、
現在の花火大会の規模が、
そう大きくは変わるはずはない。

あの、はじめて島で見た花火に
私があんなに感激したのは、
その頃自分が「都会人」だったからではないか。

きっと私は、
花火そのものの美しさにではなく、
この雄大な自然の中で上がる花火の素晴らしさに
感動したのかもしれない。

「この、のんびりした感じが、
ここらしくて、いいですよね〜」
と言っていた見知らぬ人は、たぶん、
島外の人。
(服装その他の雰囲気で、
島内在住者と島外者の見分けはなんとなくつく)

かつては私もこの人と同じように思い、
その「のんびりさ」を求めて
この島に来たはずなのに、
いつの間にかそれが当たり前のものになってしまっていて、
その価値を忘れかけていたのでしょう。

見知らぬ人の一言をきっかけに、
私の視点が変わったからなのか、
それとも大会自体の演出が
前年度よりも良かったからなのか、
今年の花火大会は、
私にとって、いつもの年よりはるかに
心に残るものとなりました。

今年、もっとも印象的だったのは、
「今年生まれる島の赤ちゃんたちのために」
とのメッセージとともに打ち上げられた記念花火。

下の子の出産のときに私もお世話になった、
島の町立病院の産婦人科の先生の上げたものでした。

そしてラストの黄金のスターマイン。
きらきらと輝く光がとても美しかったです。

家に戻ってきて空を見上げると、
天の川がくっきりと見えました。

まるでプラネタリウムにいるかのような星空。

星も輝く美しい空だからこそ、
あのスターマインも、
より美しかったのかもしれない。

そう、思いました。

今夜は「ペルセウス座流星群」。
自宅のベランダから、流れ星を見ようと思います。
Posted by フナリン
島の催し / comments(11) / trackbacks(1)
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COMMENT
ピヨピヨの故郷の話、
自分の生まれ育った土地に対して、
そこまで熱い思いを抱ける若者たちが、
ちょっぴりうらやましく、
そういう故郷があることが、
とても素晴らしいなあと思った。

でもきっと私の地元でも、
祭りや花火大会の開催の際には
そういう熱い思いで頑張っている人たちが、
たくさんいるのかもしれない。

そしてほんと、規模は違えど、
熱い思い、
頑張る気持ちは一緒で、
そこからそれぞれ素晴らしいものが
生まれているんだよね。

素敵なコメントをありがとう。
| ピヨピヨさんへ←フナリン | 2007/08/23 11:22 PM |
aimi,さんへ

初コメント、ありがとうございます♪

ほんと、aimi,さんが書いてらしたように、
いやなことって目につきやすく、
よいところを見つけるのって難しいですよね。

私も今回、この花火大会の良さを再発見できて、
本当に良かったと思っています。

そしてaimi,さんの言うように、
この環境につくづく感謝!です。

村井先生、
ほんとに粋なはからいしてくれましたよね〜

みんなきっと、
あったかい気持ちになったんじゃないかと、
思います。
| aimi,さんへ←フナリン | 2007/08/22 12:58 AM |
aura*さんへ

aura*さん、こんにちは。

青ヶ島の牛祭り、そして花火が
そのような状況にあるとは・・。

行政主体の催しは、どこの地方でも、
補助金がとりにくいなど、
財政面のやりくりが難しくなってきているのでしょうね。


でもピヨピヨが書いていたように、
島民の気持ちがあれば、
形を変えてでも、
存続していけるのではないかと思います。

とはいえ八丈でも、
花火大会が住民主体のものに変わったものの、
実質はなかなかそうなっていないところもあるようです。

今回の記事を読んでくださった実行委員会の方の話によると、
たとえばボランティアスタッフを募っても公募では集まらず、
役場の人間が借り出されているという現状だそうです。

そして未だに、この花火大会が
町主催だと思っている人も、
多いのだそうです。

そのことを知って、
毎年花火大会を受身的に楽しんでいた
自分の立場を反省するとともに、
来年はこの花火大会のことを
事前にブログでアピールするなど、
今の自分の立場でできる協力をして
いこうという気持ちになりました。

aura*さんが書いてらしたように、
島民一人ひとりが、
今あるものの素晴しさに気づくことが、
本当に何よりも重要だと
私も思いました。
| aura*さんへ←フナリン | 2007/08/22 12:50 AM |
名前入れ忘れたみたい!
↑私です^^;
| ピヨピヨ | 2007/08/20 10:28 AM |
aura*さんと同じく、私も感慨深くなりました。
そして、フナリンと同じ気持ちで、花火を眺めていた私です。

でも、改めて気づきました。
旦那の実家は、各地区のねぶた祭りに燃え、それはそれは盛大な祭りになります。花火も、素晴らしいです。
私の実家は、小さな小さな部落の盆踊りさえ、存続が難しい。
でもでも。
一度、故郷を離れて戻った若者たちが(我が弟も)一生懸命頑張っているんですよ〜。それは、子供の頃の思い出と郷里への熱い思い。ものすごく大変なことなんだけれど、その思いだけで頑張れる。なくなったら、年に一度、みんなが元気だよ!って顔をあわせる場所がなくなっちゃう。そんな思い。

だから、盛大な祭りだろうが、小さい祭りだろうが、熱い思いで頑張る気持ちは一緒なんだな〜って感じます。

それを、どう感じるかは、個々で違っても、頑張る気持ちがある限り、形を変えながらでも、残っていくと思うなぁ〜。。。

青ヶ島の花火も、絶対に続くと思う!!
| | 2007/08/20 10:27 AM |
心に残るものって、大抵いやなことが多くって・・・
そのもののいいところを発見するのってむつかしかったりしますよね。
人ごみの中ぎゅうぎゅう押しつぶされながら怪我をすることもなく、
ゆったりとまったりと、花火を楽しめること・・・
感謝をしなければ。
村井先生の心意気もすてきでしたね^^
| aimi | 2007/08/20 12:34 AM |
フナリンさんこんにちは^^
ご無沙汰しております。

今回の記事とても感慨深く読ませていただきました。
そしてお祝いメッセージのこめられた花火にジ〜ンと来てしまいました。
青ヶ島でも今年とてもきれいな花火を見ることができました。
でも青ヶ島では、花火の存続が危うい状態です。
いつなくなってもおかしくない状況です。
それはやはり資金不足。
花火大会は牛祭りの一環として行われるのですが、
その予算が年々減ってきて、そのほとんどが花火にあてられていること。

ここでしか見ることが出来ない子供たちや、
お年寄りのために絶対になくしてほしくはないんですけど。。。
これからの大きな課題なんですが、素朴な島での花火の良さに
みんなが気付いてほしいなと思います。
| aura* | 2007/08/18 2:17 PM |
BABA,さんへ

はじめまして。
訪問&コメント、ありがとうございます♪

そうですよね〜都会の大規模な花火ってものすごい人で、くらくらしますよね。私も若い頃ならともかく、
あの人ごみは今は無理。

「メッセージ花火」は、
打ち上げ数が少ない花火大会を盛り上げるための秘策かもしれません。
そして、こういう小規模の花火大会だからより楽しめる気がします。
「ああ、これはあそこの誰々だ」
って感じで・・。

書き込み、とてもうれしかったです。
| BABA,さんへ←フナリン | 2007/08/15 10:37 PM |
それいゆちゃんへ

ほんと、それが何気ない一言っていうのが、けっこうポイントだったかもしれないって思う。
これが、「この素朴さがいいんだよ」と誰かに力説されたりしたら、
かえってそう思えなかったかも・・。

来年からは私も、「のんびり感」を
楽しもうと思います!
| それいゆさんへ←フナリン | 2007/08/15 10:31 PM |
隅田川花火の当日に銀座へ用事で行ったので、知人に誘われるまま浅草へ向かいましたけど、ぎゅう詰めの地下鉄、どこまでも増え続ける人の群れに恐怖を感じて、花火が始まる前に帰ってきてしまいました。
歳だなあと思いながら・・・。

メッセージ花火も、花火屋さんの営業アイデアにしろいいものですよね。

(あんまり同感だったので、思わず書き込んでしまいました。失礼しました)
| BABA | 2007/08/15 10:44 AM |
 ふなりんちゃんの言うとおりだね。
誰かの一言によって、考えさせられる事ってあるよね。
 都会の花火大会に比べれば規模も打ち上げられる花火も華やかさはないけれど、大人になればなるほど、こののんびり感が心地よい気がします。
| それいゆ | 2007/08/14 1:10 PM |









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夏休みからずっと、夕日をゆっくり眺める時間がない。 もう、見える位置がずいぶん変わっているんだろうなぁ〜。。。 この日は、納涼花火大会。8/11(土)。 龍が昇っていくような、そんなグネグネ道をたどりながら、 久々に眺めた夕焼け空。 花火が始まるまでの時間
| ピヨ家のあのね 2 | 2007/09/19 3:58 PM |
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