島ぐらし雑記帖

東京の離島・八丈島に暮らして15年。
日々の出来事や感じたことなど、
つれづれに綴っています。
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「子ども文化講座」に参加

さきほど、人形劇団プーク『ピンクのドラゴンを観る』
で触れた「おやこ劇場」主宰の
「子ども文化講座」の第一回目に参加してきました。

これは、東京から講師の方をお招きして、
地域・子ども・文化をキーワードにお話いただき、
今後の「おやこ劇場」の活動の方向性を探る試みなのですが、
教育関係にお勤めの方など会員外の方も参加できる
形式になっています。

今回のテーマは
「子どもにとって地域での文化活動はなぜ重要か?」
というもの。

講師は、玉川大学芸術学部パフォーミングアーツ学科助教授であり
NPO法人アートインライフの代表でもある
太宰久夫先生。
進行役は、NPO法人子ども劇場東京都協議会専務理事の
森本真也子さん。

講座の案内ビラによると、
太宰先生は米国に長く滞在、
現在、国・自治体の文化事業に多く関わり、
NHK教育テレビ番組監修も手がけるなど幅広く活動されていて、
専門は、表現教育・演劇教育・スピーチコミュニケーション・
パフォーマンススタディが専門とのこと。

事前にこのプロフィールを聞いて、
私の心はワクワクしてしまいました。

というのも、私の学生時代の専攻は演劇学。

なかでも「表現教育」というのは興味を感じる分野で、
卒論の題材にしたいと思ったくらいです。
けれど、私の大学には、そういった分野の専門の先生はおらず、
別のテーマを選択したのでした。

講座の前日、太宰先生が代表を務める
NPO法人アートインライフのホームページをみて、
そのワクワク感はますます大きくなりました。

そこにはこうありました。

アート(藝術)を 特別な人のためではなく
生活の中で 人生のあらゆるシーンで
すべての人の  生きる力に


アートインライフは、
子どもから大人まで全ての人が文化芸術活動に親しみ、
「生きる力」とするための芸術振興事業に取り組んでいる団体です。
全国各地に専門家を派遣し、
ドラマ教育(ドラマによる表現教育)の手法を用いたワークショップや講座、
演劇創作活動などを実施しています。

この活動に興味と共感を覚え、
その代表者のお話が聞けるなんて素晴らしい、と
期待感が膨らんだのです。

講座は予想外の形で始まりました。
講演を聞く形式かと思ったらそうではなく、
会議やゼミのような形に机を並べ、
しょっぱなから参加者の半数以上が発言を求められました。

それは、
「地域・文化・子ども」
というキーワードから何をイメージしますか?
どのような活動などをイメージしますか?
というものでした。
参加者が順番に、このキーワードから自分が思いつくことを
自由に述べていきます。

何人かの人たちは、島の現状に関連したことを述べていました。
「この島は、文化を与えにくい」
「スポーツが重視されていて、文化的なものは軽く見られている気がする」
「子どもたちがスポーツなどで忙しすぎて、文化的なものをやる時間がない」

別の人たちは、言葉のイメージそのものを。
「昔はあった、地域の中での子どものたてのつながり」
「地域文化と子どもが結びついていると平和」

ある小学校で行われた、地域ぐるみの伝統文化体験授業の
具体例を述べた人もいました。

私自身は、常々感じている、
この地域に残っている、「子どもたちのたてのつながり」
の素晴らしさを語りました。

以上のような参加者の発言を踏まえて、
太宰先生がお話下さった内容は、
とても興味深く、説得力がありました。

話の内容もさることながら、
その話術がすばらしい。
これは、話術を越えた一種のパフォーマンス、
といっても過言ではありません。

全部で2時間の講座でしたが、
もっともっとこの先生の話を聞きたいと思いました。

実は密かに、大学の助教授ということで、
「話は面白くないかもしれない」と思っていたのです。
大学の先生というのはもともと研究者なので、
つまらない講義をする人もたくさんいるからです。

こんな先生ばかりだったら、
私ももっと学業熱心な学生になれたかも・・・
なんて思ってしまいました。

あとで、別のサイトで太宰先生の経歴を見て納得。
表現力に長けているわけがわかりました。
自ら舞台に上がっていた時期もあったんですね。

以下はその一部抜粋です。

1955年生まれ。
1975年以後現在迄、大倉流狂言師・演出家の茂山千之丞門下として
古典から現代物まで幅広い舞台創作に関わる。

1980年日本人カンパニーとして初めて
エジンバラ国際芸術祭招聘「べっかんこ鬼(狂言・日舞複合舞台)」
で主役を務める。

その後、米国生活を送り若手演劇優秀者賞をサンディエゴで受賞。
帰国後劇団の俳優養成所や専門家育成機関で講師を務めつつ
舞台演出・構成・脚本を数多く手がけ厚労省特別推薦を数作品受賞。


太宰先生の話の概要については、
内容を正確に書きしるす自信がないので
ここには書きませんが、
「おやこ劇場」の、そして島の文化的活動の未来を考える上で
ヒントになることがたくさんあったと思います。

ここでは、わたしが印象に残った話を
わたしなりの言葉で書きとめておきたいと思います。

どんな活動やイベントでも、
それを運営実施している人たちが生き生きしていれば、
人はおのずと集まってくる。
どんなに素晴らしいことをやっていたとしても、
それを手がけている人たちに魅力がなければ、
人は集まらない。

大人はプライドをもって毅然とした態度で
物事にとりくむ必要がある。
もっとも良くないのは、子どもに「すりよる」こと。
そういう大人には、子どもは魅力を感じない。

スポーツ至上主義の地域は衰退する。
スポーツの持つ、勝つか負けるかが第一義という価値観のみが
絶対的になってしまう可能性がある。

文化というのは、影のあるところから生まれる。
健全すぎるところからは、文化・芸術は生まれにくい。

(アフガン紛争などで)過酷な状況から開放されたとき、
人々がまず求めたのは、歌・踊り・芝居であった。

乾いたところから、文化は生まれる。

教育が教え育てるものであるのに対して、
文化は継ぎ生み出すものである。
継承し発信し創出するものである。
文化は「教える」ものではない。

共有・共感・共鳴こそが文化であり、
それは、子どもだろうが高齢者だろうが同じ目線に立つことで
生み出されるものである。


この「子ども講座」は、2月・3月とまだ続く予定です。

第2回は、会員のみの参加になりますが、
3月14日に実施される第3回の講座は
どなたでもご参加いただけます。

テーマは「子どもの文化権とは」。
講師は、早稲田大学文学部教授 増山均先生です。

19時30分より大賀郷公民館にて実施する予定ですので、
島内の方で興味のある方は、
ぜひご参加下さい。

<問い合わせ先 >
八丈島おやこ劇場「あびの実」 
2-4084(月〜金・午前中)









Posted by フナリン
おやこ劇場「あびの実」 / comments(9) / trackbacks(0)
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COMMENT
真也子さんへ

先日は、お忙しい中ご来島いただいて、
そして素敵な講座をプロデュースしてくださって
ありがとうございました。

そしてブログにコメントまでいただいて、
とてもうれしいです。

真也子さんがおっしゃっていたことも、
なるほど、なるほどと納得して
聞かせていただきました。

2回目も楽しみにしています。

本当に、ありがとうございました。
| 真也子さんへ←フナリン | 2007/01/21 11:27 PM |
やぎ丸ちゃんへ

コメント遅くなってごめんね〜

ほんと、面白かったし、ためになったよね。
もっと大勢の人を対象にした講演会でも
よかったくらい、充実してたね。

「たてのつながり」、私は自分自身が
あんまり体験してこなかったので、
(子ども会とか、そういうところでは、
あったけど、それはもっとなんか、
作為的な感じだった)
こっちに来てすごく新鮮だった。

こういういいところが、
いつまでも残っていてほしいよね。

| やぎ丸さんへ←フナリン | 2007/01/21 11:23 PM |
あびの実命さんへ

コメント、遅くなってすみません。
そういえば、メルアドにハンドルネームと同じ名前が
ついてましたね(笑)

あびの実の公演はできるだけ記事にするよう
心がけています。
これからも、よろしくお願いします。
| あびの実命さんへ←フナリン | 2007/01/21 11:17 PM |
先日、八丈島に太宰さんと一緒にうかがった森本です。
本当に、とてもいい講座になったと思っています。
2回目は、都内の子ども劇場のすてきな三人組が
皆さんとたっぷりと語り合いに行きます。
楽しみにしてください。
八丈島の文化を大切にしたい方々との出会い
楽しかったです。また行きたいです。
| 真也子 | 2007/01/19 10:39 PM |
あっ、ごめん、↑のコメント名前入ってない。
「やぎ丸」です。
| やぎ丸 | 2007/01/15 2:40 PM |
「あびの実」の会員になったのは最近だけど、本当に面白い話が聞けてよかったよ♪

今回は宣伝はあまりしなかったみたいだから、参加者が少なかったらしいけど、もったいないっ!

講演を聞いていて、太宰先生自身が役者の雰囲気あるなぁ〜という印象を受けたけど、フナリンちゃんに太宰先生のプロフィールを聞いて、納得したわ。

フナリンちゃんがコメントした「地域の子ども同士のたてのつながり」これって、本当に都会ではなくなってしまっているものだよね。
特に、うちの子は一人っ子だから、「たてのつながり」がある環境の中で、成長している子どもを見て、ほんとうに島に来てよかったと日々思ってる。(子どものことだけじゃなくても、自分もかなり島の生活を楽しんでるのだけどね〜)



| | 2007/01/15 2:38 PM |
そう!書き込みをしてから こんなにあびの実のことを持ち上げて(笑)宣伝してくれるなんて誰??と 探りましたのよ。なぁーんだ、私のアドレス帳に ちゃぁんと フナリンさんのメルアドが あるじゃーありませんか! 失礼しました。今日はきっとお返事いただいてるだろうと期待して またお邪魔しました。
これからも ブログにあびの実の話題を載せて貰えるよう いい企画を作って行きたいですね、よろしくお願いします。
| あびの実命 | 2007/01/15 9:37 AM |
あびの実命さんへ

コメントありがとうございます。
そして、時々読んで下さっていたとのこと、
うれしく思います。

実は、私、あびの実の運営委員で、
あびの実命さんとも面識のあるものなんです。
(そして上座にいました・・・笑
これで誰かわかっていただけたのでは?)

誤解を招くような書き方をしてすみません。
このようなコメントをいただいて恐縮です。

でも本当にいい講座だったので、
参加した友人(=会員)と今日も、
「もっとたくさんの人に聞いてもらってもいい内容
だったよね」と語り合いました。

この講座からいただいたヒントを生かして
今後の活動が活性化されていくといいですよね。

| あびの実命さんへ←フナリン | 2007/01/14 10:34 PM |
はじめまして、(このブログでは、、です)
昨日の勉強会で 一番最初に指名されて地域、文化、子供のキーワードからのイメージを発言した者です。
時々 八丈島・青ヶ島powerpeople を覗いては楽しんでいたのですが今日はあびの実の講座について とても詳しく そしてうれしい感想を書いていただいているのを読んで 書き込ませて頂きました。
昨日のような講座に 来てくれる人が何人いるだろうと始まるまで心配しておりましたので
上座の方に陣取った役員(誰も来ない予想からそうなってしまったのです、すみません)以外の方に 喜んで頂けて(これは偏に講師の太宰先生のお力ですが)しかも 次の会のことまで書いてくださった事も併せて 有難うございました。
| あびの実命 | 2007/01/14 5:16 PM |









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