タンゴ(黄八丈)

2010.04.25 Sunday

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     島に来たばかりの頃、
    家にいて、
    「タンゴ」を織るのもいいなあと
    思っていたときがあった。

    「タンゴ」とは
    黄八丈のこと。

    タンゴ(黄八丈)

    黄八丈のことを
    島人はタンゴと呼んでいる。
    京都の丹後縞は絹織物であり、
    製法が似ていることから
    名づけられたものであろうか。

      「八丈島の方言辞典 浅沼良次著」より

    私の住む地区は、
    家で「タンゴ」を織っている女性が多く、
    義母もその一人。

    娘の頃から機織を始め、
    結婚後も、
    義父に内助の功を尽くし、
    3人の子を育てながら、
    「タンゴ」を織り続けた。

    今も、畑仕事のかたわら、
    「タンゴ」を織っている。

    義母の跡を継ぎたい、
    というわけでもなかったが、
    「黄八丈織り」という伝統を
    受け継ぐ人になるというのは
    とても意義深いことだと思った。

    以前、学生時代の友人たちに、

    「子育てが一段落したら、
    介護の仕事に就くか、
    黄八丈を織るか、
    どっちかやりたいと思ってるんだ」

    と言ったことがあり、
    その場にいたみんなから

    「え〜。絶対、織物がいいよ。
    カッコいいよ」

    という反応が返ってきたのを
    思い出す。


    その後、
    冷静に自分の資質を見極めて、
    「機織は無理かな」と思い、
    (何しろものすごい不器用なので
    最初の考えどおり、
    介護の仕事に就いた。
    (でも介護の仕事も
    あまりむいてなかったようで、
    半年で転職したのだが。。。)

    そういうわけで、
    「タンゴを織る人」というのは
    今でも私の
    あこがれの存在である。

    「織る人」にはなれないけど、
    「タンゴを着る人」には、
    機会さえあれば、
    誰でもなれる。

    そして、その「機会」に
    先ごろ、はじめて、恵まれた。

    息子の小学校の入学式に、
    黄八丈の着物で
    出席したのだ。

    もとから、
    着物で出席することに決めていて、
    義母から借りることに
    なっていたのだが、
    用意してくれた1着の中に、
    黄八丈の着物があった。

    「黄八丈もいいかもしれないと思って」
    と義母。

    そういえば、
    3年前の娘の入学式に、
    同級生のお母さんが
    黄八丈の着物で出席していて、
    素敵だったなあと思い出した。

    少し迷ったが、
    こんな機会でもないと
    着ることもないので、
    思い切って、義母の
    黄八丈を借りることにした。

    その時の写真がこれ↓
    (式後に撮ったので、
    ちょっと着衣に乱れもありますが
    ご容赦を・・・笑)



    この着物は、
    義母が嫁入りのときに、
    夫の叔母(義父の姉)が織ってくれた
    反物を仕立てたものだそう。

    もう半世紀近く前の話だ。




    帯は、その同じ叔母から、
    私が嫁入りのときに
    贈られたもの。

    それからずっと
    身につける機会がなくて、
    3年前の娘の入学式のときに
    ようやく日の目をみた。

    3年前の写真↓



    嫁入りのときに
    「その家に入る」証に
    「たんご」を贈る風習があるのだと、
    夫から聞いた気がする。

    島の風習となのか、
    それとも「たんご」に関わる家に伝わる
    風習なのか。

    詳しいことはよくわからないけれど、
    嫁入り時に次世代へと引き継がれる
    黄八丈。

    素敵な伝統だなあと思う。


    キハチジョー(黄八丈)

    絹織物の一種。八丈島の特産で、
    黄八丈の色は、黄・樺・黒の三色を主とし、
    黄はカリヤス、樺はマダミの樹皮、
    黒はシイの樹皮と、
    すべて植物性の天然染色であって、
    30回前後の回数を染め、
    色をとめるのに、
    黄・樺は木灰を用い、
    黒は泥土を用い、
    直射日光下に乾燥する。

    このため「長年月を経ても変色する事がなく、
    洗えば洗うほど色の冴えを見せる」
    「織りは手織りであるから、
    糸に無理がかからず、上部である」
    「色彩は絹物らしい光沢をおさえた
    重みのある渋い色艶である」
    等の特徴を有する。
      
      「八丈島の方言辞典 浅沼良次著」より

     

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    2017.05.14 Sunday

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      コメント
      negiさんへ

      ありがとうございます〜!!

      不器用な方がいいっていうのは、
      ものすごく根気のいる仕事と聞いたので、
      家の中でまじめに
      コツコツやれる人がいいって
      ことでしょうかね?

      (コメントチェック、
      遅くなってすみません〜)

      私の場合、ほんとにほんとに
      想像を絶するほどの不器用なんです(笑)

      でも、試しに、
      まずは、織物体験してみようかな。
      • by negiさんへ←フナリン
      • 2010/05/01 4:13 PM
       織子さん(この字でよいのかな?)さんは、不器用な方のほうが良い(失礼)と聞いた事がありますよ。挑戦してみては?  

       黄八丈、お似合いですよ〜
      • by negi
      • 2010/04/26 9:10 PM
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