島ぐらし雑記帖

東京の離島・八丈島に暮らして15年。
日々の出来事や感じたことなど、
つれづれに綴っています。
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読書記録 6・7・8月に読んだ本
JUGEMテーマ:読書


今までBooklogに書いた過去の分も
ここに転記しておくことにします。

<ノンフィクション・評論>



上野千鶴子ファンの私としては、必読の1冊。
というわけで、新刊で購入。

さすがは上野千鶴子、老後を語ってもビシバシと潔い。
そして「強い」。

強くてそして成功した人間じゃないと
こういう潔い老後はおくれないなあ、
「強くない」人はこれを読んで
ちょっと気後れしてしまうんじゃないだろうかと思った。
(強くない私は、実際、ちょっと気後れしてしまった)

でもまあ、成功した強い人間じゃなくても、
参考になることがこの本にはたくさん書かれてある。
これがベストセラーになっているというのは、
とても好ましいことだと思う。

テーマとはまったく関係ないけど、
「へ〜、八ヶ岳の方に仕事場を作ったんだ」とか
「あ〜、やっぱりたくさん恋人がいたのね」とか、
この著者の作としてはめずらしくプライベートが
垣間見える記述がたまにあり、別の意味で楽しめる。




上野千鶴子共著ということで新刊を購入。

対談なので読みやすく、わかりやすい。
が、上野千鶴子が「格差社会」をどうとらえているか、
ということを知りたかった私にとっては、
ちょっと期待はずれの感があった。




『消費社会から格差社会へ』を読んで、
本書に興味を持ち、古本を購入。

読み物としては面白いが、
データーにもとづく分析の仕方などには
ちょっと疑問を感じた。
最初に結論があって、
それに数字をあわせたというか、
同じ数字から、別の結論を出すことも
できそうだなあと思ってしまった。

興味深いのは、
この本のアマゾンへのレビューの反応のすごさ。
レビューの数の多さにも驚くが、
好意的な意見がほとんど見られないところが、
普通の本とは違う何かを感じた。

内容の是非はともかく、
これだけの反応を読者に起こさせたという意味で、
すごい本だと思う。




友人から借りて再読。

内容的にはある程度説得力があると思うものの、
著者のスタンスにどうにも共感できない部分がある。
格差社会到来以前の安定した時代
(パイプラインとしての学校教育制度に支えられた、
サラリーマン・主婦型家族中心の企業社会)
についての言説を読むと、
「そんなにその時代ってよかったの?」
と突っ込みを入れたくなってしまう。
三浦展氏の著作にも、
同じようなものを感じた。

でもまあ実際のところ、
その時代というのは
経済的にみても、社会的にみても
素晴らしい時代であり、
多くの人にとって幸せな社会だったのだろう。




島の図書館にはなく、
わざわざ都内の図書館から取り寄せてもらって借りた。
そうまでしてでも読む価値のある本だった。

今までに読んだ「格差」関連のどの本よりも説得力があり、
内容が濃い。
これに比べたら先に読んだ「下流社会」なんかは、
とても薄っぺらに思える。

なんとなく違和感を感じていた日本の学校の「平等主義」の実態が、
なるほどそういうことだったのか、と本書を読んで腑におちた。

そしてこれを読むと、「格差社会」は
何も最近の時代の変化で始まったことではないのだということがわかり、
また今の教育行政の方向性の誤りがよくわかる。

素晴らしい本だが、
さすがに4000円近くを出してまで購入したいとは思えず、
こういう本が自分の住む島の図書館に備えられていないのは
つくづく残念なことだなあと思ってしまった。
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Posted by フナリン
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読書記録 9月・10月に読んだ本
JUGEMテーマ:読書

booklog更新しました。⇒フナリンの本棚

今回から、booklogに書いたものを
読書記録としてこちらにも転記することにしました。

<ノンフィクション・評論>


上京時に電車の中で読むために、空港の書店で発売されたばかりの本書を購入。

大企業が、非正社員を増やすことによって人件費の削減をはかったり、
中小下請け企業への発注単価を引き下げることによって利益を得、
その利益をもとに役員報酬や株主への配当金を増やしている一方、
中小企業は不況に陥り、働く人の3分の1を超える非正社員は
年収100万円台という低所得を強いられているという現状を、
GDP統計等の数値を通して分析しており、説得力がある。

後半部分の資産運用等の具体的な「サバイバル術」より、
前半の分析的な部分の方が私には面白かった。



著者の今までの作品が好きだったのと、
最近介護の仕事についたこともあり、古本屋で購入。

それまで10年間、自宅で父とともに
介護していた母を有料老人ホームに入れてから、
母が亡くなるまでの日々を描いたノンフィクション。

もともと「高齢者専用長期滞在ホテル」を作るという
理念から出発したホームなので、
一般的に浸透している老人ホームのイメージとは
まったく違う世界がそこにはあり、
こういうところなら入居者も満足して暮らせるのではないかと思った。

そしてこのホームを作った女社長がとても魅力的。
やはり「人」がすべてなのだと思った。



「母のいる場所」と共にに古本屋で購入。
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Posted by フナリン
読書記録 / comments(2) / trackbacks(0)
Booklog更新しました
今回はBooklog更新のお知らせです。

8月から9月上旬にかけて読んだ本6冊と、
子どもの本22冊を加えました。

興味のある方はこちらをどうぞ。↓
フナリンの読書記録
Posted by フナリン
読書記録 / comments(0) / trackbacks(0)
読書記録はBooklog(ブクログ)へ
5月から更新できていない読書記録。

時間がとれず、なかなか書けないので、
ブログ上で公開するのは
もうやめようかと思い始めていたのですが、
新たなツールを見つけ、
今後はそちらに記録をつけていくことにしました。

Booklog−WEB本棚サービス−
というサイトです。

メールアドレスだけで登録でき、
自分だけの「バーチャル本棚」が作れます。

そこに、6〜8月に読んだ本のレビューを
書くとともに、
娘の読んだ本も記録しておくことにしました。

娘は本が好きで、
学校や図書館、
文庫(地域の公民館で月に1回読み聞かせの会を開いてくれている)で
いろいろな本を借りてきます。

娘が借りた本を記録しておきたいなと常々思っており、
娘にノートでも作らせようかとも思ったのですが、
それが負担になってしまっても困るので、
私が記録を作ることにしました。

現在、このバーチャル本棚には
娘が借りた本を含め、
21冊が入っています。

興味のある方は、こちら↓をご覧下さい。
フナリンの読書記録



Posted by フナリン
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『女の子どうしって、ややこしい!』と4月に読んだ本
前回、読書記録を書いたのは2月でした。

その後、下の子の保育園入園とともに、
フルタイムのアルバイトを始めたため、
3月はほとんど本を読む時間がとれませんでした。

その3月に唯一読んだのが、
この『女の子どうしってややこしい!』です。

図書館でたまたま目について、
ちょうど娘の保育園での女の子同士の人間関係に
ちょっと悩んでいた時期だったので、
参考になるかもと思って借りてみました。

対象が、もう少し上(小学校高学年〜思春期)の女の子
だったのと、アメリカの本だったので、
直接参考にはならなかったのですが、
とても興味深い内容の本でした。

以下は、アマゾンの内容紹介部分からの引用です。

突然口をきかなくなる、うわさを流す、
悪口を書いたメモをまわす、
じろじろ見て笑う…。

女の子のいじめは間接的で巧妙なので、外からはわかりにくい。
だが、いじめられた経験が心の傷になっている女性は少なくない。
なぜ女の子はこんなことをするのか?

本書の著者は、女の子独特のいじめを「裏攻撃」と名づけ、
その実態を初めて明らかにする。

そして、いじめにあったとき、
辛い日々をどう乗り越えていけばいいのか、
親身にアドバイスしている。

いじめられた経験のある女性、
いままさにいじめで苦しんでいる女の子やその親、
学校関係者必読の全米ベストセラー。


「いじめ」とまではいかなくても、
女の子同士のちょっと陰湿な関係というのは、
女性なら誰でも経験したことがあるのではないかと思います。

私もその例外ではありません、

思い返せば、
小学校時代のもっとも仲良くしていた女の子との関係は、
「いじめ」に近いようなところがあったし、
(わたしがいじめられる側)
中学時代には、逆に、気に入らない女の子を、
他の友人たちと一緒に
一時的に「仲間はずれ」みたいにしてしまったこともあります。

そしてその両方とも、そのことを
思い出すと、とてもいやな気分になります。

その反面、
「女の子っていうのは、そういうもんだから
仕方ないよな」と思っている部分もあったのですが、
本書によると、
それは決して女の子の本質ではなく、
文化的な側面が大きいのだそうです。

男の子の場合、多少のけんかはむしろ奨励されますが、
女の子の場合は、
「女の子はやさしくあれ」
「女の子はけんかなどするものではない」
「人間関係をうまく築けない子は女の子として失格」
という「女の子の攻撃性を否定する文化」によって 、
本来持っている闘争的な心を抑圧させられるので、
表には見えない巧妙なやり口で
仲間を攻撃するようになるのだとか・・

アメリカと日本では文化的な背景がかなり違うものの、
なるほど、と納得させられる記述がたくさんありました。

今の日本の若い世代は、「女の子はこうあるべし」
という抑圧なんて受けていないようにも思えるのですが、
思春期のお子さんを持つ方からちらっと聞いたところ、
やっぱり女の子どうしの関係というのは
相変わらず大変なようです。

目に見えない文化的抑圧が未だにあるからなのか、
はたまた、もっと別のところに原因があるのか。

いずれにしろ、
本書は、女の子を持つ親にとって、
また、女の子同士のややこしい関係を
過去に経験したことのある女性にとって、
読むべき価値のある本だと思います。

以下、4月に読んだ本について
簡単に記しておきます。


<4月に読んだ本>

『3時間睡眠でなんでもできる!』
 奥薗壽子


ネットの古本屋で安く売っているのをみつけ、
前から読みたかったので、購入した。

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Posted by フナリン
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『ミーナの行進』と1・2月に読んだ本
小川 洋子
中央公論新社
¥ 1,680
先日、小川洋子の『ミーナの行進』を読みました。

『博士の愛した数式』は、以前にブログに書いたように、
今までの小川洋子の世界とのギャップが大きく、
また題材的にもあまり感情移入ができかったのですが、
その次作である『ミーナの行進』は、
毒気がないという点でテイストは『博士〜』に近いものの、
そこに語られた物語は、まさに「小川洋子ワールド」という感じで、
私好みの作品でした。

主人公が筆者と同じ岡山出身であること、
書かれている時代が、筆者の青春時代と重なると思われることから、
最初は「自伝的小説なのかな?」と思いながら読んでいました。

主人公は中学1年の女の子。事情があって、1年間だけ母と別れ、
芦屋にある叔母の家で暮らすことになります。

やさしいがアルコール依存気味の「叔母さん」
飲料品メーカー社長である魅力的な「叔父さん」
叔父の母であるおしゃれなドイツ人の「おばあちゃん」
聡明な一つ年下のいとこ「ミーナ」
家事一般をとりしきる「米田さん」
庭仕事や車の運転を担当する「小林さん」
そして「ポチ子」

以上が、この家の住民です。

「ポチ子」が登場したとき
「あ、やられた」と思いました。
まさか、こんな展開になるとは・・・。

この本は私にしてはめずらしく、数回にわけて読んだのですが、
(たいてい、ストーリの先が気になって、一気読みしてしまう)
読んだあとはいつも、すぐには現実に戻れず、
しばらくその世界をひきずっていました。

『ミーナの行進』は、
「小説」という形態をとることによってのみ成立する物語だと思います。

たとえば映像化することはまず無理だと思うし、
無理やり映像化したとしても、
陳腐でつまらないお話になってしまうでしょう。

筆者が選び抜いた言葉で綴られているからこそ、
独特の雰囲気が醸し出され、心に残るのではないかと思います。

小説を読むことの醍醐味は、
読者が自由にイマジネーションを膨らませることができる点
ではないでしょうか。

『ミーナの行進』は、まさに、
読書の醍醐味を感じられる作品でした。

今後、小説に関しては、せっかく読むなら
こういう「小説でしか表現できない」ものを読みたいと思いました。

以下、1・2月に読んだ本を記しておきます。
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Posted by フナリン
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2006年読書記録 ノンフィクション編
前々回記事「2006年読書記録・小説編」の続きです。

今回はノンフィクション編(評論・エッセイ含む)です。

『ラディカルに語れば・・・上野千鶴子対談集』上野千鶴子


上野千鶴子の本はできるだけ所有したいと思っているのだが、
学術系の本は何しろ値がはるので、なるべく古本で買うようにしている。

本書はe-book offで購入。
対談集だからわかりやすいかと思いきや・・
私がなんとかついていけたのは、
前半の2人(大沢真理、河野貴代美)との対談まで。
後半の2人(竹村和子、足立真理子)との対談に至っては、
「????」という状態だった。

冒頭の大澤真理さんとの対談
「男女共同参画社会基本法のめざすもの〜策定までのウラオモテ」は、
なぜ「男女平等」という一般的な言葉ではなく
「男女共同参画」なんてわけのわからない言葉がでてきたのか、
という裏事情等、興味深い話がたくさんあった。

二つ目の河野貴代美さんとの対談「フェミニストカウンセリングの現場」も、
河野さんの著作を読んでいたこともあり、興味を持って読めた。

しかし、次の竹村和子さんとの対談
「ジェンダートラブルーアイデンティティの攪乱はどこでどのように」は、
ジュディス・バトラーという思想家の『ジェンダー・トラブル』という著作
をふまえたものだったので、ほとんどちんぷんかんぷん。

そして最後の足立真理子さんとの対談
「表象分析とポリティカルエコノミーをつなぐために」は、
もう題名からして「?????」。
私の頭脳では、とてもついていけなかった。

初出一覧を見て納得。

前者2つは、「女性施設ジャーナル」という、
蟆I融埆性協会編集・学陽書房発行の雑誌であるのに対し、
後者は、青土社の「現代思想」及び御茶の水書房の「アソシエ」
という私なんか読んだこともない思想系雑誌。

読者層が違うのだ。

結論。
大衆的にも、アカデミックにも語れる上野千鶴子はやっぱりすごい!


『ザ・フェミニズム』 上野千鶴子・小倉千加子



本書は前に図書館で借りて読んだのだが、
文庫版がe-book offに出ていたので購入。

さきほどの対談集と打って変わって、
なんとわかりやすいことか。そして面白い。
わたしのレベルはこっちってことね。

「フェミニストとは誰の事か?」
「林真理子はフェミニストか」
「少子化は女の復讐か」
「新・専業主婦志向とは?」
等々、話題がことごとく興味をひく。

それもそのはず、この本の前半は
大坂で行われた公開対談がもとになっている。
公開形式ということは、一種のエンターテイメントなんだから、
面白くないわけない。

後半部分は、この公開対談を受けての「密室対談」になっており、
サブタイトルは「他のフェミニストにはとても聞かせられないこと」。
こっちはさらに突っ込んだ話題をやりとりしており、興味深い。
例の「東電OL」なんかの話題も出ている。

フェミニズムの入門書では決してはないけれど、
フェミニズムに興味のない一般の人が読んでも面白い本だと思う。


『L文学完全読本』斎藤美奈子 編・著
『実録 男性誌探訪』斎藤美奈子
『物は言いよう』斎藤美奈子




斉藤美奈子の本も全部そろえたくて、
古本に出るか文庫になるのを待っている。
またまたe-book offにけっこう出ていたので何冊かまとめて購入。
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Posted by フナリン
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2006年読書記録 小説編
あけましておめでとうございます。

今回の記事は、2006年に読んだ本の「覚書」です。

普通こういう内容のものは、1年間の総括として
暮れに書くものだと思いますが、
年末はなかなか時間がとれず、
そうこうしているうちに年が明けてしまいました。

このブログを始めたときに、
自分の読んだ本についても記録しておきたいと思い、
印象深かった本については記事にし、
それ以外の本についても「覚書」として、
書名と簡単な感想を記していくつもりだったのですが、
その試みは1月でストップしてしまったので、
すでに記事にしたものも含めて、
ここに1年分をまとめて記すことにしました。


昨年は、試験勉強のために半年間本を読まなかったので、
冊数としてはそれほど多くありませんが、
それでも1度に書くとかなり長くなってしまうので、
ジャンル別に、2回にわけて書きたいと思います。

今回は、小説編です。

<記事にしていない作品>

『悪女について』有吉佐和子



mixiで知り合った方からの勧めで読んでみようと思ったのだが、
当然図書館にあるだろうと思ったらなくて、
リクエストして購入してもらった。
(驚くべきことに、この本だけでなく、
私の島の図書館には有吉佐和子が1冊もなかったのだ)

その方が「かなり古い本ですが、
今読んでもまったく色あせない 文体、表現力です。」
と書いてらっしゃったのだが、
本当にその通りで、一気に読ませる。

一人の女性の人生を、
周囲の人々の語りだけで浮かび上がらせる手法が興味深く、
どこか演劇的だなあと感じた。

『ブリジット・ジョーンズの日記』
『ブリジット・ジョーンズの日記 切れそうな私の12ヶ月 春・夏編』
『ブリジット・ジョーンズの日記 切れそうな私の12ヶ月 秋・冬編』




再読。以前人からすすめられ、
図書館で借りて読んで、ものすごく気に入ってしまった。
ブリジットが自分そっくりだったから・・・(笑)

続編はちょっとコミカルすぎるかなと思ったけど、
とにかく笑えて、すかっとして、元気が出る。

これはぜひ蔵書にしたいと思い、
ネットの古本屋にて購入し、読み直した。
映画もずっと観てみたくて、昨年やっとDVDを借りたのだが、
こっちはかなり失望。


『白夜行』東野圭吾



再読。一昨年に図書館で借りて読んだときには、
面白いが読後感が悪く、重すぎると思った。
今回読み直してみて、これは傑作だと感じた。
作家の力量に感服。

『秘密』東野圭吾



読み始めたらとまらず、一気に読んでしまった。
かなり面白い。でも『白夜行』の方がすごいかな。
(と、1年前の日記に書いてあった)

『魂萌え』桐野夏生



今、日記を見てびっくり。去年の2月にこれを読んだみたいなのだが、
この作品を読んだ記憶がまったくなかった。
なので、『グロテスク』の記事を書いたときに
もらったコメントに「魂萌え!も今度読んでみますね!」
なんて書いてしまったことに気づき、愕然としてしまった・・・。

なぜだろう?

日記には「魂萌え!を読みきる」としか書いてなかったので、
心を動かされるものがなかったのかもしれない。
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Posted by フナリン
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桐野夏生『グロテスク』を読む



以前、桐野夏生を集中的に読んでいた時期があります。

私は一人の作家の作品を好きになると、
その人の作品ばかり続けて読む傾向があります。

宮部みゆきの作品は、ある時期のものまで全部揃えていたし、
林真理子と群ようこに凝っていた時期もあります。
篠田節子や山本文緒ばかり読んでいたときもありました。

学生時代は、前に記事にした小川洋子のほか、
干刈あがた・増田みずこ・松浦理英子・松本侑子
の本をコレクションしていました。

海外モノでは、クリスティやパトリシア・コーンウエルに
はまっていた時期もあります。

そういう風に、熱に浮かされたように一人の作家の作品ばかりを読み、
何かのきっかけでその熱が冷め、
そのまままったく興味を持たなくなるか、
新作が出ると蔵書に加える「お気に入りの作家」になるか、
のどちらかなのですが、
桐野夏生は私にとって、そのどちらにも入らない
微妙な位置にいる作家です。

『水の眠り灰の夢』ではじまる、
女版ハードボイルド小説とでもいうべき「村野ミロ」シリーズは、
最初は主人公に感情移入してドキドキしながら
読みすすんでいたのですが、
『ダーク』まで行くと、
そのあまりにもディープで暗澹とした世界に、
「ちょっとついていけない」感を抱いてしまいました。

『柔らかな頬』や『OUT』は、
ものすごく面白かったのだけれど、
読後に残るあと味の悪さというか、
重苦しい感じがあり、
「もうしばらく桐野夏生は読まなくてもいいかな」
という気にさせられました。

そういうわけで桐野夏生は私にとって、
新作が出ると気になるけれど、
あえて読もうとは思わない、
でも機会があったら読んでみたい気もする、
という作家なのです。

そんな桐野夏生の『グロテスク』を
先日、読破しました。

これを読むことになったのはまったくの偶然でした。

保育士試験の2次試験を終えた帰り、
電車の中で読む文庫本が欲しくて、
たまたま入った駅構内の本屋で
積み上げられていたのがこの本だったのです。

(ちなみに保育士試験は、1次の学科試験には通ったものの、
2次の実技の絵画の試験が合格点に足りず、実技のみ
また来年再挑戦することになってしまいました。)

『グロテスク』上下巻を買い揃え、
電車の中で読み始めた私は、
そのあまりの面白さに、
その夜、子どもが寝静まってから、
明け方までかかって
一気に読み終えてしまいました。

久しぶりに読んだ桐野夏生は、
私が言うのも何ですが、
一皮むけたというか、
作家としてさらにパワーアップしたな、
という印象でした。

このストーリー展開、読ませ方は素晴らしい。

そして小説の出来自体もさることながら、
個人的に、こんなに心を動かされた作品には
今まで出会ったことがありませんでした。

私の中にある、長年わだかまっていたもの・・
もし自分が作家だったら、もっとも表現したかったもの・・
それをこの『グロテスク』は
見事に描ききっていたのです。

一度読んだ作品を、すぐにもう一度読み返すということは、
私はあまりしないのですが、
この『グロテスク』だけは、
再度じっくり読み直さなければならない、という思いにかられ、
2度目は少しずつゆっくり読みました。

この作品は、
「東電OL殺人事件」をモチーフにしています。

東電に勤める女性が、渋谷円山町で殺害され、
ネパール人男性が犯人として起訴された
あの事件です。

斎藤美奈子が文庫版の解説で
「他の関連書籍が描ききれなかった被害者の
『心の闇』をこの作品が見事に描ききった」
という趣旨のことを書いていましたが、
確かに、この作品を読むと、
なぜこの事件の被害者が、
有名大学を出て大企業に勤務するキャリア女性でありながら、
あのような事件に遭遇しなければならなかったのか、
ということが、一つの仮説としてではありますが、
納得できます


世間の耳目を集めた事件だけに関連書籍も少なくなく(中略)
が、先にあげた関連書籍も、残念ながら、
一般には「心の闇」と呼ばれるだろう被害者の心情に
迫りきれているとはいえません。
逆にいえば、その空白地帯を大胆に埋める作品として、
『グロテスク』は構想されたといってもいいでしょう。(中略)

ここで再び、現実の事件に立ち戻ると、『グロテスク』によって、
はじめて私は、事件の被害者が「救われた」と感じたのでした。
いいかえると、被害者をもみくちゃにした世間への復讐が
なされたような気がしました。(中略) (文庫版解説より引用)


しかし、斎藤美奈子も書いているように、
この作品の魅力は、それだけではないのです。
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Posted by フナリン
読書記録 / comments(16) / trackbacks(8)
次はノーベル賞?!〜村上春樹が「カフカ賞」「オコナー賞」を受賞
以前、「NYタイムスも評価、『海辺のカフカ』再読」という記事の中で、

日本人の作品がNYタイムスのベスト10に入ったというのは
かなりすごいことなのに、意外に話題になってない気がする

といった旨のことを書いたのですが、
その村上春樹が今度は、
「カフカ賞」「オコナー賞」という
国際的な文学賞を、立て続けに受賞したようです。

このニュースは25日に発表されていたようなのですが、
今日まで全然知りませんでした。

我が家は新聞を購読していません。
正確に言えば、取りたくても取れないのです。
島には新聞店が1軒しかなく、僻地には配達してくれません。
新聞の勧誘がひっきりなしに来る内地からは
考えられないことですが。

そういうわけで、日々のニュースはもっぱら
テレビニュースかネットでチェックしているのですが、
テレビやネットが見れないこともあるので、
世間の話題に乗り遅れないよう、
ニュース関連ののメールマガジンを2つとっています。

そのうちの一つ
「これだけは押さえておきたい!近頃の話題」という
1週間に一度送られてくるメルマガを今日読み、
この、村上春樹受賞のニュースを知ったわけです。

ノーベル文学賞?高まる期待 村上春樹
 
「ノーベル文学賞」という言葉にびっくりして、
記事の詳細を見てみたら、
イギリスで出版された英訳版の短編集
『ブラインドウィロー、スリーピングウーマン』
「フランツ・カフカ賞」「オコナー賞」という
国際的な文学賞を、続けて受賞したということがわかりました。

どちらも賞の名前も、私ははじめて聞きました。

「カフカ賞」はプラハ出身の作家「フランツ・カフカ」にちなんだ
チェコの文学賞で、2004年・2005年と、
同賞を受賞した作家がその年に「ノーベル文学賞」を受賞したため、
村上春樹の「ノーベル文学賞」受賞への期待が
高まっているのだそうです。

一方の「オコナー賞」
正式には「フランク・オコナー国際短編賞」というもので、
アイルランドの短編作家「フランク・オコナー」
にちなんで昨年に創設されたとのこと。

「ノーベル文学賞」に関しては27日の共同通信に
こんな記事も出ていました。

村上春樹氏も「候補」 ノーベル文学賞予想

世界最大規模のブックメーカー(賭け屋)が
10月発表のノーベル文学賞の受賞者を予想する掛け率
を発表し、村上春樹の名前を18番目に挙げたのだそうです。

ブックメーカーという言葉をここで初めて知りました。
そういう賭けがあることも。

掛け率からいうと18番目だから、
(「一番人気」はトルコの作家オルハン・パムク氏の4倍だそう。
トルコの作家なんて全然わかりません・・)
可能性は薄いということになるんでしょうけど、
はてさて、どうなることか。

もし本当に受賞したら、
ファンとしては、そりゃ、うれしいですよね。
何しろ日本人では川端康成大江健三郎しか
受賞していない、世界的に権威ある賞なんですから・・。

ところで今回の受賞作
『ブラインドウィロー、スリーピングウーマン』には
どんな作品が収録されているのか?











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Posted by フナリン
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